製品概要
共焦点顕微ラマンは、大気中・非破壊・非接触・微量分析が行えます。さらに、赤外吸収分光法では測定困難な水溶液やガラス中の試料、サブミクロン程度の微小異物などの分析が可能です。
Nanofinder®FLEXは、高感度・高空間分解能な共焦点顕微レーザーラマン分光装置で、微小領域のラマンイメージを短時間で取得することが可能です。また、各モジュール(励起レーザー、ラマン光学ユニット、分光器)をファイバーで接続するため、設置場所を選びません。
特長
- 空間分解能 300 nm以下ラマン分光イメージ
- 高感度(Siの4次光を1分以内に検出)低照射レーザー 4 mW
- 共焦点レーザー顕微鏡の採用
- ラマン光学ユニットはA4サイズに縮小
- 駆動部品なしで調整不要
- ピエゾステージ(X-Y-Z)採用で送り精度は nmオーダー
- 光ファイバーの採用でレーザー・分光器の設置場所は自由
- お手持ちのレーザー、分光器、冷却CCD(ANDOR社製)使用可
- 定評ある シリーズの2D・3Dソフトウェアを使用
- デコンボリューションソフトウェア付で空間分解能はさらに1.5倍向上
高空間分解能・高感度を保ち徹底的に小型化を追求し、ローコスト化を達成
Nanofinder®FLEXは、Nanofinder®30 3D顕微レーザーラマン分光装置の基本性能を備えた汎用品で、各ユニットをモジュール化しました。


2Dマッピング測定

カーボンナノチューブの2Dラマンイメージ(at G-バンド~1593cm-1)
高感度測定:Siの4次元を検出、高感度を実証
試料:Siウェハー
露光時間:60秒
レーザー:532 nm
照射強度:4 mW (試料上)
対物レンズ:50×
開口数:0.8

測定例
測定例1 : 貼り合わせフィルムの共焦点ラマンマッピングによる深さ分析
ラミネートフィルムについて深さ方向にラマンマッピング測定を行いました。
対物レンズの焦点位置をピエゾステージでずらして測定していくことによって、深さ方向の構造変化を見ることができます。

断層スペクトルイメージは、横軸がラマンシフトで、縦軸が深さで表示されており、深さ方向で異なるラマンスペクトルが得られていることが分かります。断層スペクトルイメージの下側に各層物質のラマンスペクトルを表示しています。それぞれに特徴的なピーク(オレンジ色)の強度でプロファイルを見たものが、断層イメージの右側の図です。それぞれの層が分離検出できている様子が分かります。
測定例2 : リチウムイオン電池正極表面のラマンイメージ分析
劣化したリチウムイオン電池の正極を取り出し三次元ラマンマッピング測定を行いました。
正極材料であるLiCoO2とそれが劣化して生成した物質Co3O4の分布がラマンイメージで見ることができます。
測定例3 : 三次元マッピング測定条件
励起レーザー波長:532 nm、励起レーザー強度:5 mW
一点あたりの測定時間:1 sec、合計測定時間:約5 h
マッピング点数:32×32×10 点、対物レンズ:100× N.A. 0.9

測定例Ex : LiNbO3分極ドメインのテスト評価
ラインスキャンオプションと応用例
- パワー密度を抑えて試料のダメージを避けるため、ライン状にレーザー光を照射
- レーザー照射したライン上から、ラマンスペクトルを同時に多点取得
- 点測定とラインスキャン測定の各モードをスライダーにより簡単切替可
※オプション利用可能:Nanofinder®FLEX2、Nanofinder®FLEX(soon)
応用例:Li-Ionバッテリー
レーザー強度: 1.7 mW
測定点数: ~21,000 点
マッピング時間: ~20 分

LiCoO2 (赤)とカーボン(青)の
ラマン強度イメージ (XY平面)

LiCoO2とカーボンのラマンスペクトル
(1×1 um領域の平均値)

LiCoO2 (赤)とカーボン(青)の ラマン強度イメージ (X-Z平面)
試料:首都大学東京 都市環境学部 金村研究室提供
高速広域スキャンオプションと応用例
- モーターステージを用いた、mmやcm領域の広域マッピング
- 一定速度の試料移動とデータ取得を同期させた高速スキャン
- ソフトウェアから、点測定と高速スキャン測定を簡単に切替可
- ラインスキャンとの共存可能
(対応モデル:Nanofinder®FLEX2、Nanofinder®FLEX(soon))
※本スキャンオプションには、モーターステージが必要です。
応用例1:テストグリッド
測定範囲: 27.5×3.85 mm
測定点: 218,827 (2,751×77)
測定時間: 約25 分 (~7.2 ms/点)

測定範囲: 7.75×7.75 mm
測定点: 24,025 (155×155)
マッピング時間: 50 分 (~125 ms/点)

アスピリン(青)と パラセタモール(赤)の
ラマン強度イメージ

アスピリンとパラセタモールのラマンスペクトル
40xNA0.6, 露光時間: 1分
