概要
本装置は、Nanofinder FLEXの後継機です。コンパクト設計(設置面積は光学顕微鏡の1台分)やファイバー接続による装置配置の柔軟性はそのままに、2種類の励起レーザーの切り替えが簡単に出来るようになりました。
本装置では新たに「高空間分解能モード」と「高感度/高スループットモード」が追加され、分析内容に合わせて測定モードを切り替えることができます。
「高空間分解能モード」では、分解能は300nm以下、「高感度・高スループットモード」では最大40%の効率でラマン分析が行えます。
ラマン光学系ユニットは、標準的な正立型顕微鏡(モーターステージ、ピエゾステージ等が搭載されている)に取り付け可能です。また、弊社で独自開発されたグラナイトフレームの顕微鏡を使用することで、原子間力顕微鏡(AFM : atomic force microscope)や近接場光学顕微鏡(SNOM : scanning near-field optical microscope)との複合ラマン分析装置になります。その他、倒立型顕微鏡配置などにも対応します。
簡単操作を実現するスマートデザイン
ラマン光学系ユニット または、顕微鏡ユニットのスライダーを切り替えるだけで、「励起レーザー」や「測定モード」を選択できます。その際の光路調整は不要です。


省スペース
ファイバー接続(モジュールタイプ)のため光学定盤上で自由な配置が可能です。
省スペースでハイパフォーマンスのラマン分光装置を実現しました。

用途
- 有機物、薄膜、化合物半導体の分析・評価
- リチウム(Li)イオン電池や太陽電池の分析・評価
- 微小異物やカーボンナノチューブ(CNT)の分析・評価
ラマン分析測定データ
測定例1:シリコン(Si)デバイス
モジュラー型3D顕微レーザーラマン分光装置 Nanofinder FLEX2は、3次元ラマンイメージが高速に得られます。
ラマンマッピング速度は、3ms/point以上で、全てのマッピングポイントでスペクトルの保存が可能です。(3MHz ADCタイプのCCDを使用)

3次元ラマンイメージ
532nm励起レーザー使用
シリコン(Si)ウェハーの
ラマンスペクトル(露光時間0.05秒)
測定例2:多層グラフェン
下記は、532nmの励起レーザーを使用し、多層グラフェンにラマンイメージングを行ったデータです。

G-バンド強化(1582cm-1)

G-バンドピーク位置

G-バンド FWHM

2D-バンド強度(2685 cm-1)

2D-バンドピーク位置

2D-バンド FWHM
Sample courtesy of Prof. Dong Wang, Institute of Chemistry Chinese Academy of Sciences
測定例3:錠剤
下記は、785nmと532nmの励起レーザーを使用し、錠剤の表面と内部にラマン分析を行ったデータです。ラマンスペクトルを見ると532nm励起レーザーでは強い蛍光が表示されています。

錠剤表面
錠剤内部
下記は、785nmの励起レーザーを使用し、ラマンイメージングを行ったデータです。

470cm-1

1600cm-1
測定例Ex : LiNbO3分極ドメインのテスト評価
ラインスキャンと応用例
ラインスキャンのオプションを付けると、試料のダメージを避けるためにパワー密度を抑えて、ライン状にレーザー光が照射されます。その状態でラマンスペクトルを同時に多点取得します。
「点測定モード」と「ラインスキャンモード」はスライダーにより簡単に切り替えられます。
このオプションが利用できるモデルは、本装置のNanofinder FLEX2とNanofinder FLEXです。
応用例1:リチウムイオン(Li-Ion)バッテリー
【測定条件】
レーザー強度: 1.7mW
ラマンマッピング点数: ~21,000点
露光時間: ~20分

LiCoO2(赤)とカーボン(青)の
ラマン強度イメージ(XY平面)

LiCoO2とカーボンのラマンスペクトル
(1x1um領域の平均値)

LiCoO2 (赤)とカーボン(青)の
ラマン強度イメージ(XZ断面)
試料:首都大学東京 都市環境学部 金村研究室提供
高速広域スキャンと応用例
高速広域スキャンのオプションを付けると、モーターステージを用いて、「ミリメートル」や「センチメートル」の広域領域のラマン分析が行えるようになります。一定速度の試料移動とデータ取得を同期させ、高速スキャンを行います。
ソフトウェアから「点測定モード」と「高速スキャン測定モード」を簡単に切り替えることができます。
高速広域スキャンは、すべてのNanofinderシリーズで使用できます。
高速広域スキャンとラインスキャンとの同時搭載はNanofinder FLEXとFLEX2で使用できます。
応用例1:テストグリッド
【測定条件】
測定範囲: 27.5mm×3.85mm
ラマンマッピング点数: 218,827 (2,751×77)
露光時間: 約25分 (~7.2ms/点)

応用例2:医薬錠剤
【測定条件】
測定範囲: 7.75mm×7.75mm
ラマンマッピング点数: 24,025(155×155)
露光時間: 50分 (~125ms/点)

アスピリン(青)と
パラセタモール(赤)の
ラマン強度イメージ

アスピリンとパラセタモールのラマンスペクトル
40xNA0.6, 露光時間: 1分
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