製品概要
超高真空(UHV)環境に対応したケルビンプローブ(KP)です。既存の真空チャンバーに接続し、仕事関数・表面電位の測定が可能です。専用のUHVケルビンプローブ用チャンバー(セル)も提供可能です。UHV環境だけでなく大気や各種ガスを導入することも出来ます。小型設計のため、短時間で排気やガス導入が可能。理想的な環境下で信頼性の高いデータが得られます。
特長
- UHV環境下で高精度かつ高分解能測定 < 3meV (UHV030)
- Off-Null(Baikie)法*の採用で高SN測定
- UHV、ガス、大気中での測定
- 自動化システムの構築可
- 様々な特注対応:チップサイズ/形状、フランジサイズ、サンプルヒーター
*Off-Null(Baikie)法とは
KPの伝統的な手法では、プローブの信号がゼロになるようなバイアス電圧を求め、この電圧から仕事関数を求めます。一方Off-Null(Baikie)法では、OV近傍の微小な電圧を測定する必要がなく、高価なロックインアンプも不要です。そのため、測定環境やノイズの影響を受けにくく、高いSN比でより素早く正確に仕事関数を測定することが出来ます。
主な用途
- 太陽電池材料の評価
- 光触媒の研究 など
自動化例 (蒸着装置との複合化)
測定サンプルの上方からKP測定を行い、蒸着は下方から行います。 KP測定または蒸着に応じて、サンプルホルダを回転させます。 蒸着時はKPのチップが汚染されないようにシャッターを閉じます。
*サンプルの回転及びシャッター機構の設計・製作:株式会社ユニソク
仕事関数の算出
KPシステムでは、試料とプローブチップ間の接触電位差(CPD)を計測します。この測定値は相対的な仕事関数のため、仕事関数(WF)の絶対値を得るには、金などの標準試料を利用して、以下の方法により算出します。
CPD(測定値) = WF試料 – WFチップ
WFチップ = WF標準試料 – CPD – (a)
WF試料 = WFチップ + CPD – (b)
**算出例**
WF標準試料 = 4.8 eVとして、標準試料を測定した時のCPDが+0.14 eVとすると、
(a)式より、
WFチップ = 4.8 eV – (+0.14) eV
WFチップ = 4.66 eV
*標準試料のWFは、文献値や別の手法で測定した絶対値を使用します。
次に、実際の試料を測定した時のCPDが-0.15 eVとすると、
(b)式より、
WF試料 = 4.66 eV + (-0.15) eV
WF試料 = 4.51 eV
KP Technology社について
KP Technology社は、2000年創業で、仕事関数測定装置の専業メーカーです。これまで、世界で400システム以上の装置を大学、研究所、民間企業に納入しています。
創業者でありCEOでもあるProf Iain D Baikieは、1980年代から表面分析のためのKPシステムの開発に携わり、この分野で30年以上の経験を有しています。
