走査型ケルビンプローブシステム(SKPシリーズ)

仕事関数、表面電位を高感度かつ高精度に測定。広範囲のマッピングも可能。

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メーカー名

KP Technology

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KT01
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製品概要

ケルビンプローブの老舗メーカー・英国KP Techonology社が開発した、仕事関数・表面電位マッピング装置です。
大気中・非破壊・非接触で、透明電極や有機薄膜特性の均一性評価、組成の変化、電池電極材料や半導体材料の特性分布、 さらには金属表面の腐食状態などを仕事関数・表面電位の変化として、広い領域を2次元マッピングします。 金属、半導体材料だけでなく酸化物など誘電体材料の測定も可能。

SKPシリーズは、ケルビンプローブ、走査ステージとノイズ遮断用の静電シールドカバーがセットになっています。
ステージの走査領域は最大300×300 mm、独自のOff-Null(Baikie)法により高s/n安定、高分解能1~3 meV を実現。

特長

  • ケルビンプローブ法による仕事関数・表面電位測定
  • Off-Null*(Baikie)法で安定した高S/N比測定
  • 高分解能測定 1~3 meV
  • 非破壊、非接触測定
  • 大気中で簡単に測定
  • ステージ走査範囲: 最大300×300 mm
  • 超高真空対応モデルあり

Off-Null(Baikie)法とは

ケルビンプローブの伝統的な手法では、プローブからの信号がゼロになるようなバイアス電圧を求め、この電圧から仕事関数を求めます。一方Off-Null(Baikie)法では、バイアス電圧を走査することによってバイアス電圧と信号電圧がバランスする電圧を得るため、電圧の小さな信号を測定する必要がありません。そのため、測定環境やノイズの影響を受けずに、高いs/n比でより素早く正確に仕事関数を測定することが出来ます。

主な用途

  • 有機EL材料の評価
  • 薄膜の膜質評価
  • 太陽電池/有機薄膜太陽電池
  • 有機/無機半導体
  • 金属
  • 浸食・腐食

オプション

  • 表面光起電力測定用光源 (石英タングステンハロゲン光源/LED)
  • 表面光起電力測定用波長可変光源 (400~1000 nm)

測定データ例

金/アルミ標準サンプル

走査範囲:10 x 16 mm、チップサイズ:2 mm、仕事関数の変化:約1000 meV

真鍮上の指紋

走査範囲:4 x 6 mm、チップサイズ:50 μm、*アメリカポートランド警察様

ITO/ガラス上の有機膜

膜厚: 数nm、走査範囲: 22 x 22 mm、チップサイズ: 2 mm、仕事関数の変化: 約200 meV

Siウェハ上の有機単分子膜

走査範囲: 12 x 12 mm、チップサイズ: 2 mm、仕事関数の変化 約160 meV

レーザー加工された自己組織化単分子膜

走査範囲: 1.6 x 0.8 mm、チップサイズ: 50 um、仕事関数の変化: 約400 meV
*Si基板上

単一電子トランジスタデバイス

走査範囲: 2 x 2 mm、チップサイズ: 50 um、仕事関数の変化: 約400 meV
*材料Al, Au, Si

多結晶シリコン太陽電池

走査範囲: 10 x 11 mm、仕事関数の変化: 約800 meV

電池電極材料(LiCoO2)の粉末

仕事関数の算出方法について

ケルビンプローブシステムでは、試料とプローブチップ間の接触電位差(CPD)を計測します。この測定値は相対的な仕事関数のため、絶対的な仕事関数(WF)を得るには、金などの標準試料を利用して、以下の方法により算出します。

CPD(測定値) = WF試料 – WFチップ
WFチップ = WF標準試料 – CPD – (a)
WF試料  = WFチップ + CPD – (b)

**算出例**
WF標準試料 = 4.8 eVとして、標準試料を測定した時のCPDが+0.14 eVとすると、
(a)式より、
WFチップ = 4.8 eV – (+0.14) eV
WFチップ = 4.66 eV

*標準試料のWFは、文献値や別の手法で測定した絶対値を使用します。
次に、実際の試料を測定した時のCPDが-0.15 eVとすると、
(b)式より、
WF試料 = 4.66 eV + (-0.15) eV
WF試料 = 4.51 eV

KP Technology社CEO(Prof.Baikie)による製品紹介動画

動画「走査型ケルビンプローブシステム」

動画「ケルビンプローブの原理」

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KP Technology社について

KP Technology社は、2000年創業の会社で、走査型ケルビンプローブシステムや有機EL電子状態評価システムなどの、仕事関数測定装置の専業メーカーです。これまで、世界で300システム以上の装置を大学、研究所、民間企業に納入しています。
創業者でありCEOでもあるProf Iain D Baikieは、1980年代から表面分析のためのケルビンプローブシステムの開発に携わり、この分野の開発と応用で、30年以上の経験を有しています。

製品仕様

走査型ケルビンプローブシステム(SKPシリーズ) システム仕様

               

型名 KP020 SKP5050 ASKP100100 ASKP200250 ASKP350350
チップ材料 / 直径 金 / 2 mm
仕事関数分解能 < 3 meV
最大走査領域 (mm) 点測定 50×50 100×100 200×250 300×300
走査パターン 矩形 矩形 矩形 短形・円形
付属品 観察用カメラ、小型モニター、
オシロスコープ、静電シールドカバー

カタログ・関連資料

FAQ

  • 他の仕事関数測定手法であるUPS等と比較して、ケルビンプローブの特長は?

    大気中で簡便に測定可能な点です。粉体も測定できます。

  • 大気中ではなく、真空中で測定しないと仕事関数測定は意味がないのでは?

    アプリケーションによります。仕事関数は材料の最表面の状態に大きく依存するため、大気中で使用する材料に関しては大気中での測定データが有用です。
    なお、オプションの真空用ヘッドもあり、真空中の測定にも対応可能です。

  • 伝統的なケルビンプローブ法と、本装置で採用しているBaikie法 (Off-Null法)との違いとメリットは何ですか?

    伝統的な手法では、プローブからの信号がゼロになるようなバイアス電圧を求め、この電圧から仕事関数が得られます。一方Baikie法では、バイアス電圧を走査することによってバイアス電圧と信号電圧がバランスする電圧を得るため、電圧の小さな信号を測定する必要がなく、測定環境やノイズの影響を受けずにより素早く正確に仕事関数を測定することが出来ます。

  • SPMのオプションでケルビンプローブもありますが、違いは何ですか?

    大きな違いはステージの走査範囲です。SPMの走査範囲は100um程度ですが、本装置の標準走査範囲は50x50mmで、試料サイズと同スケールでのマッピングが可能です。

  • 空間分解能はどれくらいですか?

    プローブのチップサイズ径程度になります。標準チップは2 mm、オプションチップの最小サイズは50umです。ケルビンプローブの信号電圧の強さはチップサイズに依存するため、試料によっては小さいチップでは測定精度が低下する場合があります。

  • ケルビンプローブシステムで、試料のトポグラフィー像を取得することはできますか?

    できます。通常、マッピング中にチップと試料間の距離を一定に保っているため、その
    制御信号からトポグラフィー像を構築することができます。ただし、空間分解能はプローブのチップサイズに依存します。

  • ステージ付属の走査型モデルではなく、ステージが付属しない点測定のモデルはありますか?

    あります。

  • 点測定のモデルから、後日、ステージを追加して走査型モデルへアップグレードはできますか?

    できます。

  • ケルビンプローブシステムと有機EL電子状態評価システムの違いは何ですか?

    ケルビンプローブは仕事関数の相対値を求めるのに対し、有機EL電子状態評価システムは仕事関数の絶対値や、試料の状態密度を求めることが可能です。

  • ケルビンプローブシステムから、有機EL電子状態評価システムにアップグレードすることはできますか?

    できます。

  • どのような設置環境が必要ですか?

    丈夫な机か光学定盤の準備をお願いいたします。
    また、下記のような場所の近くには設置しないようにお願いいたします。
    ・高電圧源や機械的振動源。
    ・湿度が大きく変化する可能性のある、ドアやエアコン出口、窓。
    ・ほこりっぽい場所。

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